最近よく耳にする「ジビエ料理」ですが、”gibier(ジビエ)” はフランス語で「狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉」を意味する言葉だそうです。

英語ですと、”game” となります。「ジビエ料理」は “game dishes” です。「狩猟 (hunting)」というところからスポーツの一種と捉えられ、つまり、「ゲーム」(”game”自身に「狩猟対象の動物」という意味があります)という訳です。アフリカなどでは “Game Reserve(鳥獣保護区)” が多くあって、かつて密猟で殺された(別段食する目的ではありませんが)多くの動物を保護するために作られたものです。観光客らがそこに訪れ、数日間滞在して遭遇した動物たちの点数でハンティング成果を競うといった、言わば、「観光ゲーム」があります。例えば、ライオンは10点、ゾウは8点、サイは7点、キリンは6点、といった具合です。

フランスでは普通にレストランでも、野ウサギや野ジカや野バトの料理が出されます。日本では、田畑を食い荒らすイノシシやシカやクマなどが殺処分され、食肉や加工品となって流通するようになってきております。牛・豚・鶏・羊・鴨以外はすべて「ジビエ」となる訳で、では、馬肉やキジやウズラやスズメはどうでしょう?「タヌキ汁」なんてのも聞いたことがありますが・・・更に、クジラやイルカやトドなんてのも狩猟されております。また、食用としてヤギやダチョウも蓄養されているとも聞いております。

かつての英仏貴族の贅沢な食文化であり、果たして日本に「ジビエ料理」が根付くかは置いておいて、日本の食文化には「狩猟料理」よりも「狩漁 (fishing) 料理」の方がはるかにふさわしいように思えます。ある時は大海に臨んで大物の獲物に挑み、ある時は繊細な技法でアユやヤマメを釣り上げ、釣果を誇りながら骨まで喰いつくす日本人がイイですね。